プレスリリースのポイント
- Pharos NetworkとMorphoによる戦略的提携で最新のレンディングインフラを構築
- デジタル資産と現実世界の資産(RWA)をつなぐブロックチェーン基盤を強化
- 機関投資家・DeFiユーザー双方に透明性・資本効率・安全性の向上を提供
Pharos NetworkとMorphoが戦略的提携
Pharos NetworkはMorphoと協力し、最新のレンディングインフラの実装を発表しました。**この統合は、オンチェーンクレジットとリアルワールドアセット(RWA)分野における基盤強化を目指すもので、機関投資家やDeFiユーザーにとって新たな選択肢となります。
Morphoとは
Morphoは、世界で最も信頼されているオンチェーンのレンディングネットワークの一つです。
預かり資産は90億ドルを超え、企業や個人が暗号資産を担保にローンや利回り商品を利用できるオープンなインフラを提供しています。Morphoは、その透明性とスケーラビリティの高さで知られており、これまでもさまざまな分野で成功を収めてきました。
Pharos Networkとは
Pharos Networkは、Web2とWeb3の資産および流動性を統合することを目的として設計されたネットワークです。
AntChainの元リーダーたちによって設立され、Alex Zhang氏(Antブロックチェーングループの元CTO、ZANの元CEO)が率いており、Microsoft Research、Stanfordなどの出身者で構成された優秀なチームが開発に携わっています。また、高度な技術力を活かし、Alipayやアジア最大規模のBaaS基盤も築いてきました。
PharosとMorphoの統合がもたらすメリット
MorphoのPharosへの展開により、RWA(実世界資産)ボールトに対してリスクを隔離した形で資本効率の高いレンディングが実現され、資産をブロックチェーン上に持ち込む事業者(資産オリジネーター)や、資金を預けて利息を得たい人(流動性提供者)が、それぞれのニーズに応じて利用できる柔軟な貸し借りの仕組み(信用市場)が利用可能になります。
このたびの統合により、Pharosのメインネット上でMorphoのレンディングインフラが本格稼働し、より透明性の高いクレジットエコシステムや、資本効率に優れた融資サービスが実現します。さらに、隔離リスクへの対策や柔軟なクレジット市場の提供が可能となり、アセットオリジネーターや流動性プロバイダーにも大きなメリットがあります。
Pharosの共同創業者Wish Wu氏は、次のようにコメントしています。
「私たちにとってMorphoとの連携は、RWAfiの中核に信頼性と相互運用性(composability)を築くことを意味します。Morphoのレンディング・インフラを私たちのメインネットに直接統合することで、より透明性が高く、資本効率に優れたオンチェーンの信用エコシステムの基盤を構築しています。これにより、機関投資家レベルの複雑なレンディング戦略をサポートできる一方で、DeFiの本質であるモジュール性と開放性も損なうことなく維持できます。」
MorphoのNew Chains Growth担当Kirk Hutchison氏は、次のようにコメントしています。
「Pharos上にネイティブで展開することにより、Morphoの信頼性の高いレンディング・インフラを、プライベートクレジットやトークン化株式といった初期の成功に続き、実世界資産(RWA)領域へとさらに拡張することが可能になります。Pharosが描くRWAfiのビジョンは、透明性が高くスケーラブルな信用システムを構築するという私たちの使命と一致しています。MorphoとPharosが協力することで、構造化レンディング商品のための強力なインフラ、より的確なリスク評価、そして機関投資家と個人投資家の双方にとってアクセスしやすい利回りの機会を実現しようとしています。」
今後について
Morphoのプロトコルは、Pharosが今後展開するボールトのローンチや資本配分フレームワークの基盤として機能します。初期の導入では、機関投資家向けのボールト設計に重点を置き、Pharosが持つ信用モデル、流動性ルーティング、カストディ(資産保管)の機能を活かして強化されます。
このネイティブ統合は、Pharosがすでに構築しているインフラとの相互運用性(composability)をサポートするように設計されており、以下のような領域での高度な実験・検証を可能にします。
- RWA利回り構造の設計
- ユーザーや資産のオンボーディング戦略
- 資本のマッチングアルゴリズム
これにより、柔軟で革新的なRWA金融の構築が加速されることが期待されています。
CryptideAIによる注目ポイント
「期待できる点」と「気になる点」をまとめると下記のようになります。
期待できる点
- 大手レンディングプロトコルMorphoとの連携で信頼性や透明性が向上する
- デジタル資産とリアルワールドアセットの橋渡しにより新しい投資機会が生まれる
- 機関投資家だけでなく個人も参加しやすいエコシステムの拡大
気になる点
- RWAの法規制や運営体制など慎重な検討が必要
- 新しい仕組みや商品が増えることでユーザーにも一定の知識が必要
- 大規模な資産管理にはセキュリティ面での取り組みが不可欠
総合的なまとめ
Pharos NetworkとMorphoの提携は、今までになかった領域で資産運用や融資の選択肢を広げるものです。透明性や資本効率を高め、現実とデジタルの資産をつなぐことで、投資の機会も安全性も向上します。一方で法規制やセキュリティにも注意が必要です。
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