プレスリリースのポイント
- Compass MiningがWyoming州でオフグリッド型天然ガス施設を発表
- 廃棄される天然ガスを活用し、ビットコインマイニングに利用
- 旧型マイニング機材を再利用し、収益性と環境面を両立
Compass Mining、「オフグリッド天然ガス活用型マイニング施設」を発表
Compass Miningは2025年9月23日、アメリカ・Wyoming州における初の「オフグリッド天然ガス拠点」が既に稼働を開始しており、9月末までに完全稼働する予定であることを発表しました。
通常なら使われずに燃やされてしまう天然ガスを活用し、ビットコインのマイニングを行います。パイプラインの制約で利用できなかったガスを電力へ変換することで、新しい収益機会へとつなげるのが狙いです。
廃棄される天然ガスを有効活用
世界的に毎年多くの天然ガスが未利用のまま燃焼(フレアリング)されています。
2024年にはその量が過去最高の1,500億立方メートルに達しました。Compass Miningと360 Energyの取り組みは、この行き場のないガスをマイニングに利用することで、資源を無駄にせず新しい価値を生み出すモデルを示しています。
旧型マイニング機材の再稼働
新拠点では、Antminer S19シリーズなどの旧世代マイニング機材が再利用されます。
これにより、機材のライフサイクルを延ばし、眠っていたハードウェアを生産的かつ収益性のある資産へと転換できます。施設の規模は3.3メガワット(MW)の電力容量を持ち、Compass Miningが直接運営する設備のポートフォリオ拡大に貢献します。また、垂直統合戦略を強化し、地理的・エネルギー源の多様化を推進します。
エネルギーと収益モデルの多様化
このプロジェクトは、Compass Miningにとって「オン・グリッド(送電網接続)」と「オフ・グリッド(独立電源)」の両方の知見を融合する試みです。オン・グリッド運営の実績とオフ・グリッドの新たな知見を組み合わせることで、将来の機関投資家向けオフ・グリッド製品の基盤を築いています。
Compass Miningのシニアディレクター、Karoon Mackenchery氏は次のようにコメントしています。
「ビットコインマイニングの未来とは、豊富に存在しながら活用されていないエネルギーを生産的なインフラへと転換することです。360 Energyは、オフグリッド型ビットコインマイニングにおける多くの課題を解決したと私たちは考えています。これらの新しいモデルや市場を検証することで、私たちはこうしたイノベーションを他の拠点にも拡大し、機関投資家向けの提供をさらに充実させる準備を進めています。」
また、360 EnergyのChris Alfano氏も次のように述べています。
「より多くの生産者が、ビットコインマイニングを天然ガスのオフテイク手段として活用しているのを目にしています。私たちの革新的なソリューションと、コンパス・マイニングの長年にわたる運用実績を組み合わせることで、ビットコインマイニングがどのように石油・ガス企業に直接的な利益をもたらし得るか――排出削減、石油生産の増加、そして新たな非相関型収益源の創出を通じて――を実証しています。」

Cryptide AIがポイントを解説
ここからは、Cryptide AIが分かりにくい部分をピックアップして解説します!
分かりにくい用語などを解説
- オフグリッド型マイニングとは?
- 送電網につながず、ガスや太陽光など独自の電源でマイニングを行う仕組みです。
- フレアリングとは?
- フレアリングとは、石油や天然ガスの採掘現場で、利用されない天然ガスを燃焼処理することです。石油採掘の際には、油田から石油と一緒に天然ガス(随伴ガス)が出てきます。このガスを処理できずに放置すると、爆発や環境汚染のリスクがあるため、安全のために燃やしています。
- Antminer S19シリーズとは?
- マイニングに使われる機材の一種で、旧型(現行機に比べて性能は約半分)ですが、まだ活用可能な性能を持っています。
気になる点をピックアップ解説
「旧世代の機材を使って採算がとれるのか?」という部分をピックアップ解説します。
旧世代マシンは電力効率が新型より劣りますが、ガスから得られる電力は低コストなので採算が取れると考えられます。さらに、資産の有効活用や環境面での廃棄削減につながります。
総合的なまとめ
Compass Miningの試みは未利用の天然ガスを活用することで環境と収益性を両立させる実践的なモデルです。旧型機材も再利用し、コストを抑えたマイニングを可能にしています。今後、この仕組みが広がることでビットコインマイニングの持続性に大きく貢献していくと考えられます。
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