プレスリリースのポイント
- MantleがBybitおよびBackedと協業し、米国株式のトークン化を推進
- DeFiとTradFiをつなぐxStocksを通じてオンチェーンでの証券取引を実現
- MantleがRWA戦略を加速し、グローバルなトークン化市場構築を目指す
Mantle、BybitおよびBackedと提携し米国株式のトークン化を推進
【UAE・ドバイ 2025年11月7日】
ブロックチェーンインフラを提供するMantleは、BybitおよびBackedと戦略的提携を発表しました。この提携により、xStocksを通じて米国の主要株式をトークン化し、24時間365日アクセス可能なオンチェーン取引を実現することを目指します。
ユーザーはxStocksを通じて、NVDAx、AAPLx、MSTRxなどのトークン化株式に投資でき、従来の金融資産とDeFiの相互運用性を実現します。Mantleのスケーラブルなブロックチェーン、Bybitの取引所としての流動性、Backedの規制に準拠したトークン化フレームワークを組み合わせることで、オンチェーン上での証券取引体験を提供します。
BybitとMantleが連携しCEXとDeFiを統合
ローンチ時にはBybitがMantleを介したxStocksの入出金をサポートし、ユーザーはBybit取引所とMantle Network間で安全かつ効率的に資産を移動できるようになります。このCEX-to-chainブリッジにより、オンボーディングが容易になり、流動性向上が期待されます。
xStocksトークンはBackedが規制されたカストディアンと連携して発行し、各トークンは対応する証券に1:1で裏付けられています。これにより、世界の主要企業への投資を透明かつ検証可能な形で体験できるようになります。
BybitのSpot部門責任者であるEmily Bao氏は、次のようにコメントしています。
「トークン化株式は、伝統的な市場がブロックチェーン技術とどのように関わるかを再定義しています。Bybitは、実世界資産(RWA)がオンチェーン上で発展できる、統合的かつスケーラブルなプラットフォームを構築するというMantleのビジョンを支援できることを誇りに思います。私たちは、グローバルなユーザーに向けて、アクセスしやすく革新的な金融ソリューションを提供していきます。」
Mantle、オンチェーン資本市場のインフラ構築を強化
この統合は、Ethereum上で最大のZK証明対応L2ネットワークであるMantleにとって重要な節目です。
Mantleのモジュラー構造と低コスト環境を組み合わせることで、安全でスケーラブルなトークン化株式へのアクセスを提供します。TradFi(伝統的金融)、CeFi(中央集権型金融)、DeFi(分散型金融)を統合するフレームワークを形成する狙いです。
Mantle上でのトークン化株式は、単なるデジタル証券ではなく、プログラム可能な金融資産として機能します。開発者はこれらの資産を活用して、新しい金融商品や自動化された投資戦略を設計し、エコシステム全体で資本効率を高めることができます。
MantleのKey AdvisorであるEmily Bao氏は、次のようにコメントしています。
「Mantleのモジュラー型アーキテクチャ、最先端の技術スタック、そしてEthereumレベルのセキュリティに、Bybitのインフラとリーチを組み合わせることで、トークン化株式は次世代のオンチェーン金融の基盤的構成要素となるでしょう。xStocksは、伝統的資産をMantleエコシステム全体でスケーラブルに活用できるコンポーザブルな構成要素へと変革する、重要な一歩を意味します。」
BackedのHead of GrowthであるDavid Henderson氏は、次のようにコメントしています。
「トークン化だけでは、TradFi(従来型金融)とDeFi(分散型金融)をつなぐことはできません。必要なのはインフラと流通です。xStocksは、単なるアクセス性にとどまらず、コンポーザビリティ(相互運用性)を前提に設計されています。MantleおよびBybitとともに、私たちは資本市場を取り込むだけでなく、それを進化させるオンチェーン経済を構築しています。」
MantleのRWA戦略が加速
今回の提携は、BybitがMantleエコシステムにおけるRWA(実世界資産)分野の発展を支援する一環として位置付けられています。これまでの取組みには以下が含まれます。
これまでのRWA推進内容をまとめると下記のようになります。
- Anchorageとの統合:機関投資家向けのカストディを通じ、$MNTのグローバルアクセスを拡大。
- Moomoo Exchangeへの上場:米国の個人投資家が$MNTを他資産とともに取引可能に。
- Tokenization-as-a-Service(TaaS)導入:機関投資家向けに、法令遵守型のトークン化フレームワークを提供。
- RWAハッカソンと奨学金プログラムの展開:適法なトークン化技術の普及と人材育成に貢献。
Mantleが描くトークン化市場の未来像
Mantleは、トークン化資産における主要流動性レイヤーとしての地位を確立することを目指しています。この取り組みは同社の長期的なロードマップと一致し、RWA統合の拡大とDeFi戦略の最適化につながるものです。
Mantleは「オープンで安全かつスケーラブルなトークン化資産市場」を追求し、ブロックチェーン技術を通じて数兆ドル規模の資本市場へのアクセスを広げていく方針です。
なお、xStocksは米国内または米国市民に対しては提供されません。地域制限が適用されています。
Mantle・Backed・Bybitについて
Mantleは、機関投資家がオンチェーンでRWAと流動性にアクセスできるゲートウェイとして機能しています。コミュニティが保有する40億ドル超の資産を背景に、信頼性・流動性・スケーラビリティを兼ね備えたインフラを構築しています。
Backedは、2021年設立の法令遵守型トークン化株式・ETFの発行企業であり、EthereumおよびSolanaと互換性のあるトークンを提供しています。
Bybitは、世界第2位の取引量を誇る暗号資産取引所で、7,000万人以上のユーザーを有しています。Bybitは安全なカストディ、多様なマーケットプレイス、直感的なユーザー体験、高度なブロックチェーンツールを備え、TradFiとDeFiの橋渡しを行うとともに、Web3の可能性を開放する役割を担っています。

Cryptide AIがポイントを解説
ここからは、Cryptide AIが分かりにくい部分をピックアップして解説します!
分かりにくい用語などを解説
- トークン化株式とは?
- ブロックチェーン上でデジタル化(トークン化)された株式のこと。実際の企業の株式を裏付けに発行され、1トークン=1株のように対応します。通常の証券取引所を介さずに24時間取引でき、ブロックチェーン上で所有権の移転や取引履歴が透明に管理されます。
- コンポーザビリティとは?
- 異なるブロックチェーンアプリや資産を自由に組み合わせられる性質のこと。たとえば、トークン化株式を担保に別の金融商品を作ったり、複数のDeFiサービスを連携させることが可能になります。
- TaaS(Tokenization-as-a-Service)とは?
- 企業や金融機関が自社の資産をブロックチェーン上でトークン化できるように支援するサービス。法令遵守を前提に、設計から発行、運用まで一貫してサポートします。トークン化を専門知識なしで導入できる仕組みとして注目を集めています。
気になる点をピックアップ解説
「トークン化株式を利用するリスクは?」という部分をピックアップ解説します。
トークン化株式のリスクの一つが「規制の不確実性」です。各国でトークン化証券の扱いが異なり、特に米国では提供が制限されています。
二つ目は「カストディリスク」です。トークンを裏付ける実際の証券を保管・管理するカストディアン(保管機関)が安全に資産を保有していることが前提です。
三つ目が「スマートコントラクトの技術的リスク」。コードの脆弱性や不具合により、資産がロックされたり損失が発生する可能性があります。投資前に信頼性と法的枠組みを確認することが重要です。
総合的なまとめ
MantleはBybitとBackedと共に株式のトークン化を実現し、DeFiとTradFiの融合を加速しています。この動きはオンチェーン金融市場の拡大を後押しし、透明でアクセスしやすい金融エコシステム構築に貢献します。結果として、RWAの普及と金融イノベーションの進展が期待されます。ただし、各国の規制状況などには注意が必要です。
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