プレスリリースのポイント
- Cronosが大規模なパフォーマンスアップグレードを実施し、ブロックタイムを最大で従来の10分の1に短縮
- BlockSTMなどの新技術導入で、DeFi・AI・決済分野における応答性や開発環境が大きく向上
- ガス手数料を10分の1に削減し、Crypto.comとの提携でプリペイドカードに暗号資産チャージが可能に
Cronosが大規模パフォーマンスアップグレードを発表
2025年7月3日、CronosはCronos EVMメインネットの大規模なパフォーマンスアップグレードの完了を発表しました。
このアップグレードにより、ブロックタイムが最大で従来の10分の1に短縮され、ネットワーク全体がサブセカンド(1秒未満)領域に移行しました。Cronosはこの成果により、世界のオンチェーンファイナリティにおいてトップ10に入り、リアルタイムでのDeFiやAI、決済分野での活用がますます期待されています。
Cronos EVMの新機能
2025年7月3日より実施された今回のネットワークアップグレードにより、Cronos EVMの平均ブロック間隔が約5.6秒から1秒未満に短縮されました。これにより、Cronos EVMはより高い互換性とスケーラビリティ、低遅延を備えたEthereum Virtual Machine(EVM)チェーンの一つとして、その地位を強化しています。リアルタイムでのファイナリティが実現し、高速な分散型アプリケーション(dApps)の開発が促進されています。
BlockSTMやスケーラビリティ向上技術の導入による効果
今回の大幅なスピードアップは、BlockSTMなどの最新スケーラビリティイノベーションによって実現しました。Palleneアップグレードで導入されたパラレル実行エンジン「BlockSTM」により、1つのブロック内で複数のトランザクションを同時に処理することができます。ブロックタイムの最適化でブロック生成の頻度が上がり、ファイナリティ到達がより素早く行われ、ユーザー体験がよりなめらかになります。
DeFi・AI・決済分野での応答性向上
今回のアップグレードによって、トランザクションスループット(TPS)の向上が見込まれ、DeFi・AI・決済分野ではほぼ即時の応答性が実現されます。また、高頻度アプリケーション向けの開発環境(UX)が向上し、リアルタイムなオンチェーンインタラクション時の遅延が大幅に低減されています。
Cronos Labs LeadおよびProduct & Engineering責任者のMirko Zhao氏は、次のようにコメントしています。
「サブセカンド(1秒未満)のパフォーマンスを実現することで、単にネットワークを高速化するだけでなく、超高速なブロックチェーンアプリケーションという新たな領域を可能にしています。このアップグレードは、開発者体験とスケーラブルなパフォーマンスに対する当社の長期的なコミットメントを強化するものです。」
ガス手数料の削減やCrypto.com提携
Cronosは本アップグレード以前の2025年6月にも、ガス手数料を10分の1に削減しました。これにより、ユーザーや開発者はより手軽にCronosネットワークを利用できるようになっています。
さらにCronosは、Crypto.comとのパートナーシップのもと、暗号資産でプリペイドカードに直接チャージできるサービスを世界で初めてサポートしました。自動収穫(Auto-Harvest)機能により、DeFi報酬を法定通貨に変換してチャージできるようにするプロセスを自動化します。
Cronosとは?
Cronosは、Crypto.comおよび世界中の5百以上のアプリケーション開発者や関係者と連携する主要なブロックチェーンエコシステムです。1億人以上のユーザーにリーチしており、「次の10億人の暗号資産ユーザーが安全かつ簡単にWeb3を採用できる環境作り」をミッションとしています。
特に分散型金融(DeFi)およびゲーム(GameFi)分野に力を入れ、Cronos EVM(Ethereum互換型)、Cronos POS(決済とNFT向け)、Cronos zkEVM(高性能レイヤー2ネットワーク)の3チェーンで構成されています。Cronosのユーザー資産総額は60億ドルを超え、取引件数は1億回以上、世界のトップ15ブロックチェーンエコシステムに数えられています。トランザクション手数料はCronos($CRO)で支払われ、Web3スタートアップやエコシステム発展を支援する「Cronos Labs」も運営されています。
まとめ
Cronosは、2025年7月のアップグレードでネットワーク性能を大きく向上させました。
ブロックタイムの短縮やBlockSTM導入により、DeFiやAI、決済分野での応答性とユーザー体験が向上し、多様なアプリケーション開発が進むと考えられます。また、ガス手数料の大幅削減やCrypto.comとの連携を通じて、実社会での利用も進んでいます。
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