プレスリリースのポイント
- OTC市場の流動性不足に対し、株式とブロックチェーンを組み合わせた新仕組み「SMTs」を発表
- Solana上で発行され、株式と1:1で裏付けされたミーム型トークン
Security Meme Tokens(SMTs)とは?OTC市場の流動性危機に挑む新しい仕組み
米国のOTC(店頭取引)市場には11,000社以上の企業が存在しますが、その多くが深刻な流動性不足に悩まされています。
こうした背景の中、ワイオミング州法人OTCM Protocol(旧Groovy Company, Inc., OTCID:GROO)は、米国OTC市場に存在する11,000社超の企業が直面する長年の流動性危機を解決することを目的とした画期的な金融イノベーション「Security Meme Tokens(以下、SMTs)」のローンチを発表しました。
SMTsはSEC準拠の有価証券とブロックチェーン、さらにミーム文化を組み合わせることで、推定500億ドルの株主価値を解放し、企業に前例のないグローバル流動性へのアクセスを提供します。
OTC市場の課題:なぜ流動性危機が問題なのか
OTC企業の約90%はマーケットメイカーの支援を受けていません。
そのため、企業はコンプライアンスやマーケットメイキングのサービスに対して年間2万5,000〜7万5,000ドルを支払っているにもかかわらず、実際の取引量はほとんどゼロという状況です。結果として、株主は売却の機会を失い、企業も資金調達ができず、市場から姿を消すケースも少なくありません。
例えば利益を出している会社であっても、株が売れないがために破綻へ追い込まれることもあります。これは投資家にとっても企業にとっても大きな損失となり、長らく深刻な課題となってきました。
Security Meme Tokens(SMTs)の仕組み
SMTsはSolanaブロックチェーン上で発行されるトークンで、Empire Stock Transferに永久保管されるSeries “M” 優先株式に1:1で裏付けられています。これにより「実際の株式で裏付けられたミームトークン」という新しい形が誕生しました。
特徴をまとめると下記のようになります。
- 永久的な株式裏付け:企業は10億株の「Mシリーズ優先株」(議決権なし・配当なし・希薄化の影響を受けない特別株)を発行し、Empire Stock Transferに恒久的に預託します。これによりトークンは1:1で株式に裏付けられ、確かな価値を持ちます。SMTはワイオミング州でデジタル資産として正式に登録されます。
- ブロックチェーンによる効率性:Solana上に構築されたSMTは、従来のT+2ではなく即時決済が可能で、取引時間も市場営業時間に縛られず24時間365日。さらに1回の取引コストは従来の仲介手数料ではなく、わずか0.00025ドルに抑えられます。
- ミーム文化との融合:コミュニティ主導の取引やSNSでの拡散力を取り入れることで、無名株を一気に有名にした「ミーム株」の成長力を活用。ただしSMTは実際の資産で裏付けされているため、投資の全損リスクを防ぎます。
企業がSMTsを導入する流れ
- 取締役会で「Mシリーズ優先株」発行を決議
- 州当局に指定証明書(Certificate of Designation)を提出
- 株式をEmpire Stock Transferに永久的に預託
- OTCM Protocolがワイオミング州でSMTを登録
- スマートコントラクトにより10億SMTを発行
- 初期流動性として1万ドルを投入し、トークンの40%を市場に供給
- 残り60%のトークンはマルチシグでロックされたウォレットに保管
- 時価総額が7万5千ドルに達した時点でRaydium DEXに上場(以降永久固定)
SMTsの特徴
- 希薄化防止:発行数は永遠に10億トークン。株式分割や企業行為の影響を受けない
- グローバルな取引機会:米国の適格投資家に限らず、世界中の誰でも取引可能
- 即時流動性:ボンディングカーブにより常に売り手と買い手が存在
- 透明な手数料:取引ごとにわずか0.5%
- 拡散力(バイラル効果):ミーム文化による自然な拡散で数百万ドル規模のマーケティング効果
- 規制遵守:修正済みスマートコントラクトでSECガイドラインを強制適用
OTCM ProtocolのCTO、Frank Yglesias氏は、次のようにコメントしています。
「今日はアメリカの小型株市場にとって転機となる日です。私たちは証券法を遵守しつつ、株主が切実に求めている流動性を提供する、ウォール街とブロックチェーンをつなぐ架け橋を作り上げました。セキュリティ・ミーム・トークンは、単なる暗号資産プロジェクトではありません――それは伝統的なマーケットメーカーに見捨てられた数千もの正当な企業にとっての生命線なのです。」
さらに同氏は、SMTsについて次のように強調しています。
「私たちは伝統的な市場を置き換えようとしているわけではありません。私たちは、本来なら何年も前に存在しているべきだった技術で市場を拡張しているのです。すべてのOTC企業は流動的な市場に値します。すべての株主は出口戦略を持つべきです。セキュリティ・ミーム・トークン(SMT)は、その両方を実現します。」
OTCM Protocol, Inc.について
OTCM Protocol, Inc.(旧Groovy Company, Inc.)は、ワイオミング州法人で、店頭(OTC)証券のトークン化を支える基盤インフラを構築しています。
同社が開発した革新的なプラットフォームでは、流動性のない株式を1:1でトークン化。各デジタルトークンは、Empire Stock TransferによりSEC登録済みカストディに恒久的に保管される実際の株式で裏付けられています。
これまで取引が停滞していたOTC証券をSolana上のブロックチェーン資産として24時間365日取引可能にし、流動性ゼロの状態にある11,000社以上・500万人以上の株主に恒久的な市場を提供します。
さらに、従来のマーケットメイカーコストや放置問題を排除する自動ボンディングカーブ機構を導入し、これまで取引不可能だった証券に瞬時かつグローバルなアクセスを可能にします。同時に、独自の「Howey Shield」フレームワークによって完全な規制準拠を実現。約500億ドル規模の市場機会に応えるソリューションとなっています。

Cryptide AIがポイントを解説
ここからは、Cryptide AIが分かりにくい部分をピックアップして解説します!
分かりにくい用語などを解説
- SMTsって何?
ブロックチェーン上で動くトークンでありながら、実際の株式を裏付けにして発行される資産です。 - Series “M” 優先株式とは?
SMTsの裏付けとなる特別な株式で、Empire Stock Transferに永久保管されます。 - ボンディングカーブとは?
需要に応じて価格を自動的に調整するルールで、常に売買が成立しやすい仕組みです。
気になる点をピックアップ解説
「SEC準拠をうたうが将来的な規制解釈が変わる可能性」という部分をピックアップ解説します。
現在はSECガイドラインを意識した設計ですが、規制当局の判断は変わる可能性があります。特に証券と見なされる解釈が拡大すると、取引に制限がかかる可能性があります。そのため、中級者以上の投資家は法規制リスクを常に考慮する必要があります。
総合的なまとめ
SMTsは「株式の実在性」と「ブロックチェーンの効率性」を融合させた新しい取り組みであり、長年OTC市場が抱えてきた流動性問題の解決策として注目されています。
特に、透明性を重視した仕組みと規制準拠の設計は、今後の小型株市場のあり方を大きく変える可能性があるといえます。一方で、まだ新しい仕組みであるためリスクも存在します。投資家や企業が利用を検討する際には、仕組みの理解とリスク評価が欠かせないポイントとなります。
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