プレスリリースのポイント
- Psy Protocolがパブリックテストネットを公開
- インターネット規模の処理性能とBitcoin並みのセキュリティを両立
- Proof-of-Useful-Workという新しい仕組みを採用
Psy Protocolとは?次世代ブロックチェーンの特徴
Psy Protocol(旧QED Protocol)は、インターネット規模の処理性能とBitcoin並みのセキュリティを両立させることを目指した新しいブロックチェーンです。
実際のベンチマークでは、毎秒100万件を超える処理能力(TPS)を記録しました。この性能は、ユーザーが自身の端末でゼロ知識証明を生成し、それをネットワークに送信して集約する仕組みによって実現されています。
支援している投資家とパートナー
このプロジェクトには、複数の著名な投資家や企業が参加しています。まとめると下記のようになります。
- Blockchain Capital
- Arrington Capital
- UTXO
- Anagram
- Draper Dragon
- CoinSummer
- Amber Group
- Paper Ventures
- Protagonist
- LBank Labs
- Valhalla Capital
- StarkWare
- Edessa Capital
- F2Pool
- ViaBTC Capital
信頼性の高いサポートが存在することも、プロジェクトの注目度を高めています。
Blockchain CapitalのGeneral PartnerであるAleks Larsen氏は、次のようにコメントしています。
「Psyのアーキテクチャは、スケーラビリティとセキュリティのトレードオフという、Web3普及の最大の障壁を解決することで、これまで分散型アプリケーションの発展を妨げてきた問題に取り組んでいます。これにより、商取引からAIまで、Web2エコシステムで広く認知されている高並行性モデルが、初めてビットコイン並みのセキュリティを備えた完全分散型の基盤上で稼働できるようになります。」
スケーラビリティの仕組み:PARTHアーキテクチャ
従来のブロックチェーンでは「すべてのノードがすべてのトランザクションを検証する」ことが課題でした。しかし、Psy ProtocolのPARTHアーキテクチャではこの制約を解消しています。ユーザー自身が証明を生成し、それを高速にまとめる仕組みにより、大量のトランザクションを効率的に処理できます。
ベンチマークでは、100万人のユーザーがそれぞれ10件ずつ送信したケースでも、1,000万件の処理を約10秒で処理を完了し、毎秒100万件を超えるスループットを示しました。
Web3にもたらす可能性
Psy Protocolのテクノロジーは、フルオンチェーンDeFiやエージェント型ペイメント、大規模SNSやECの分散型版といったサービスを支えられるポテンシャルを持っています。これにより、中央集権型プラットフォームに依存せず、ユーザーがデータの主導権を持つWeb3サービスの実現が期待されます。
Proof-of-Useful-Workという新しい仕組み
多くの高速ブロックチェーンがProof-of-Stake(PoS)に依存しているのに対し、PsyはBitcoinで導入されたProof-of-Work(PoW)の原則に基づいて構築され、その進化形としてProof-of-Useful-Workを導入しています。
Psyは、PoWが抱える従来の「エネルギー効率の悪さ」を解消するために、マイニングを「有用な作業」へと置き換えました。具体的には、トランザクションを直接保護するゼロ知識証明(ZKP)の生成・集約をマイニング作業とすることで、無駄な計算競争から協働的な価値創造へと転換しています。
PoSが抱える「権限の集中」や「システミックリスク」や従来のように単なるハッシュ計算能力でブロックチェーンを決めるのではなく、ユーザーのためにどれだけ「有用な仕事」を行えるかによって、ネットワークを前進させる仕組みがPsyの特徴です。
今後の予定
パブリックテストネットはすでに公開されており、開発者やユーザーは実際の環境でPsyの性能を試すことができます。メインネットは今年後半に公開予定です。
Psy Protocolの創設者兼CEOであるCarter Feldman氏は、次のようにコメントしています。
「Web3コマースやエージェント経済がスケールしなかったのは、ユーザーが利便性と分散化のどちらかを選ばざるを得なかったからです。Psy はその偽りの選択を取り払い、開発者に高速で安全かつスケーラブルなプラットフォームを構築するためのツールを提供します。それは完全にオンチェーンで動作しているにもかかわらず、シームレスに感じられるものなのです。」

Cryptide AIがポイントを解説
ここからは、Cryptide AIが分かりにくい部分をピックアップして解説します!
分かりにくい用語などを解説
- TPSとは?
- Transactions Per Second(トランザクション・パー・セカンド) の略で、「1秒間に処理できる取引(トランザクション)の件数」を表す指標。
- Proof-of-Workとは?
- 計算リソースを使って仕事をした証拠を示すことで、正しい人がブロックを作ったと保証する仕組み。
- PARTHアーキテクチャ とは?
- ユーザーが計算を担当し、ネットワークは証明を確認するだけにして超高速化した仕組み
気になる点をピックアップ解説
「PARTHアーキテクチャは本当に大規模運用に耐えられるのか?」という部分をピックアップ解説します。
ベンチマークで1,000万件を10秒処理したという数字は理論性能としては十分です。実際のサービス環境ではネットワークの遅延なども考慮する必要がありますが、個々のユーザーが証明を生成し並列処理できる点は高いスケーラビリティを実現する根拠と考えられます。
総合的なまとめ
Psy Protocolは極めて高い処理性能とセキュリティを両立させる新しいアーキテクチャを採用しています。Proof-of-Useful-Workによって公平性が高まり、従来の中央集権型とは異なる分散型サービスの可能性も広がります。総合的に見ると、Psy ProtocolはWeb3の基盤を変える可能性を持つ重要な存在だと言えます。
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