プレスリリースのポイント
- Trust Walletが実世界資産（RWA）に対応し、米国株やETFをブロックチェーン上で利用可能に
- Ondo FinanceがRWAを発行し、Trust Walletはスワップ機能を統合
- 世界中の投資家が金融市場にアクセスしやすくなる一方で、地域制限やリスクも存在
Trust Walletが実世界資産（RWA）に対応
セルフカストディ型ウォレット「Trust Wallet」が、トークン化された実世界資産（RWA：Real-World Assets）を提供開始しました。
これにより、米国株やETFといった金融資産をブロックチェーン上でトークン化し、誰でもウォレットアプリから直接アクセスできるようになります。銀行口座や証券口座、さらには仲介業者すら不要で、スマートフォンから直接アクセスできる点が注目されています。
トークン化RWAとは？
RWAとは、株式やETFなどの実際の金融資産をブロックチェーン上にトークンとして表現したものです。ユーザーは主要な米国株式やETFの価格に連動するトークン化RWAを「見つけて、保有し、交換」できるようになりました。
たとえば、USDC（ステーブルコイン）を使って、トークン化されたTSLA（テスラ株）やAAPL（アップル株）、QQQ（NASDAQ連動ETF）などに直接交換できます。
これらのRWAトークンは、Ondo Financeなどのサードパーティ企業によってブロックチェーン上で発行され、スマートコントラクトを通じて透明性と信頼性が確保されています。さらに、Trust Walletは「1inch」のスワップAPIを統合し、安全でシンプルな取引体験を提供しています。
どんなメリットがあるのか？
最大のメリットは「誰でも金融市場にアクセスできる」点です。伝統的な金融では口座開設や居住地などの制限が存在しましたが、今回の仕組みによって数回のタップで世界的な株式やETFへの投資にアクセスできるようになります。これは金融包摂を推進する大きな流れの一つといえます。
Trust WalletのCEOであるEowyn Chen氏は、次のようにコメントしています。
「自己管理型ウォレットにRWA（現実資産）を統合することは、グローバル金融をよりオープンで効率的なものにするための重要な一歩です。より大きな視点で言えば、ブロックチェーンが金融市場へのアクセスを民主化し、より包括的な金融の未来の基盤を築くことにあります。」
Ondo Financeが果たす役割
RWAの発行を担うOndo Financeは、「Ondo Global Markets」を通じて米国株やETFをトークン化しています。そこでの役割は米国株やETFの選択肢をオンチェーン上で提供することです。
Ondo Financeの創業者兼CEOであるNathan Allman氏は次のようにコメントしています。
「Ondo Global Marketsは、金融アクセスにおける画期的な存在です。グローバル投資家は、これまでで最大規模の米国株式とETFのトークン化商品をオンチェーンで利用できるようになりました。私たちは、ステーブルコインが米ドルをオンチェーン化することで世界に広めたのを目の当たりにしました。今、Ondo Global Marketsは米国証券に対して同じことを実現しているのです。」
世界中に広がる可能性
Trust WalletはまずEthereumで提供を開始し、今後はクロスチェーンでRWAの提供を拡大する予定です。「初めてRWAをクロスチェーンで提供するセルフカストディ型ウォレット」となります。
Trust Walletは、資産の管理権を手放すことなく、DeFiからRWAまであらゆる金融ツールに誰もがアクセスできる「Web3版ネオバンク」を目指して進化しています。
Chen氏はさらに次のようにコメントしています。
「私たちは、金融ツールへのアクセスは地理的条件や仲介業者、複雑なシステムに依存すべきではないと考えています。ウォール街を人々のポケットに入れたとき、可能性は変わるのです――それは暗号資産にとってだけでなく、人類にとっても。」
免責事項
RWAへのアクセスは地域的に制限されています。米国、英国、または欧州連合では購入・販売できず、「米国人」に対して提供・販売・引き渡しされることもありません。もし米国人が譲渡や贈与などによってこれらの資産を保有した場合、法的または実務上の不利益を受ける可能性があります。具体的には、資産の返還（取消）を求められる、再販売が認められない、あるいは無効または執行力のない契約や資産を保有することになるといった結果が考えられます。
Cryptide AIがポイントを解説
ここからは、Cryptide AIが分かりにくい部分をピックアップして解説します！
分かりにくい用語などを解説
- RWAって何？
- 株や債券など現実の金融資産をブロックチェーンに載せたもの。暗号資産と同じように保有や交換ができる。
- セルフカストディ型って何？
- 自分で暗号資産を管理するタイプのウォレット。取引所に預けるのではなく、秘密鍵などを自分で管理する。
- スワップってどんな操作？
- 異なる資産を交換すること。例としてUSDCをテスラ株トークンに変えることができる。
気になる点をピックアップ解説
「地域ごとに利用制限があるのはなぜか？」という部分をピックアップ解説します。
これは各国の証券法や金融規制に関係しています。米国やEUは証券取引に厳しいルールがあり、トークン化された株式も規制対象となる可能性があります。そのため一部地域で利用制限がかけられています。
総合的なまとめ
Trust WalletはRWAを導入し、世界中の人々がブロックチェーンを通じて株やETFにアクセスできる環境を整えました。一方で、規制や価格変動などのリスクを理解し、自分で調べた上で使うことが重要です。
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